mishmash*Julie Watai 最初のシングル”恋のタマシイ”(日本語)、”Roll of Love"(英語)が、音楽サイトOTOTOYで、フルバージョン無料配信開始!
USのiTunesサイトでは、99セントで販売されています。
05月12日には、オトトイの学校で”コーネリアスのサウンド・プログラマ美島豊明のLogic教室”が開催されます。一回のみなので、お見逃しなく。
mishmash*Julie Watai 最初のシングル”恋のタマシイ”(日本語)、”Roll of Love"(英語)が、音楽サイトOTOTOYで、フルバージョン無料配信開始!
USのiTunesサイトでは、99セントで販売されています。
05月12日には、オトトイの学校で”コーネリアスのサウンド・プログラマ美島豊明のLogic教室”が開催されます。一回のみなので、お見逃しなく。
投稿情報: 2012/04/15 カテゴリー: MISHMASH*紹介, 楽曲情報 | 個別ページ | コメント (0)
”恋のタマシイ”
”Roll of Love”(英語版タイトル)
by
mishmash*Juile Watai (ミッシュマッシュ・スターリング・ジュリワタイ)
プレスリリース的なものを書いてみました。誰に訊いてるのか、わかりませんが、これでいいスかね?↓
コーネリアスのサウンド・プログラマを長年務める美島豊明(みしま・とよあき)が、ソロ・プロジェクトをスタートさせました。
フィーチュアリング・ヴォーカリストには、元アイドル、元モデルで、現在はカメラマン、ジュリワタイを起用。ジュリは、自作の写真集が、なんと世界で120万部も売れた実績を持ち、パルコのCFへの出演(この記事、下の方にあります)でも話題です。
また、どこかで見たことがある…と思わせる、特徴的なアーティスト・イラストを手がけたのは、ワンピースやルパン三世など人気キャラクターとのコラボ、LaundryのTシャツでも知られるPansonworks。
今回、Youtubeにアップした第一弾の楽曲は、”恋の魂”(日本語版タイトル)、”Roll of Love”(英語版タイトル)。60年代風、王道ポップのエレクトロ版です。
プロジェクトのコンセプトは2つあり…
1:英語版をちゃんと作り、海外に向けてもきちんと発信。
これは、単に国内市場だけだと限界がある、という理由からだけではなく、コーネリアスは海外でアルバムが30万枚、ジュリは写真集が120万部という、実際の数字に裏打ちされた方針でもあります。
2:楽曲の制作素材である”トラックごと”の音源も配信。
ポップミュージックは、ビートルズの時代から、ほとんどの場合、”マルチトラック”レコーダーによる録音と、その後の編集で作られてきました。その基本は、音がデジタル化され、機材がDAWと呼ばれるシステムになっても、まったく変わっていません。機材の価格や、使いやすさという観点から見れば、革命的といってよいほど身近になっています。
mishmash*は、コーネリアスの音づくりに深くかかわる美島豊明が制作したトラックを、ドラム、ベース、シンセなど、トラック毎に”バラ売り(無料の場合もあり)”します。最終的な2ミックス(ミックス後のステレオ音源)は、mishmash*バージョンとして出しますが、トラック毎の音源を自由にリミックスして、新たな曲を創りだすのは、ユーザーである、あなた自身なのです。
プロジェクトは、2012年から本格始動します。最新情報は、本ウェブサイトで!
ジュリちゃん、パルコCF。
投稿情報: 2011/10/25 カテゴリー: MISHMASH*紹介 | 個別ページ | コメント (0)
(01からの続きです)
09年11月、美島さんと、あまり意図せずに初めて会ったことは、私には驚きと喜びでしたが、それはそれで、まぁ一回性、一過性のことと思っていました。
私は、美島さんと(業界的に)近い場所で仕事をしていた時期もあるので、まぁ、まったく無縁とまでは言えませんが、ある時期以降、コンテンツ系の仕事より、金融系、投資系の仕事が増え、09年の時点では、それで食えるようになっていたので、自分としては”ただの音楽ファン、コーネリアスファン”だと思っていました(今でもそうですが)。
ここでちょっと、美島さんの話を離れて、私(桝山寛)がコーネリアスのファンになったきっかけを、ちょっと書いておきます。フリッパーズ・ギターは、もちろん知っていましたし、90年代初頭のある時期、岡村靖幸やピチカート・ファイヴなどとともに、よくCDを聴いていたこともあります。コーネリアスとしてデビューしたときも、ファーストアルバム(1994年2月発売)は、すぐに買って”あぁ、今度のパクリネタは、ジャミロクワイなのか”などという印象を持ったことを覚えています。
ただ、それは、他にも多数ある”よく聴くCDのうちのひとつ”に過ぎず、すでに30代で社会人としてかなり多忙だった身として、それ以上の興味を持つ時間もエネルギーもありませんでした。ファーストアルバム以降、コーネリアスのことは忘れていたといっていいかもしれません。
その後、日本国内の音楽シーンに対して、椎名林檎など、ごく一部を除いて、ほとんど興味を失っていた私は、日常のBGMとして、ボサノバやラウンジ系テクノ、軽いジャズ、クラシックなどを聴いていれば、そこそこ満足という、”普通の音楽ファン”でした。ナップスターが流行ったときも、10代の頃に好きだった曲をダウンロードしただけで、あまり新しいものは探しませんでした。
少し大げさに書けば、”もう新しい音楽なんて出てこないし、別に要らないかな”とさえ思っていました。90年代中期に、坂本龍一さんが、”究極のポップスはボサノバ”と言っていた(公式発言ではないかもしれません)のが印象に残っています。
フリッパーズ・ギターを聴いていた頃から考えれば、ほぼ15年後の2006年、ある英字新聞にコーネリアスのインタビュー記事が載っていました。普段から(紙の)英字新聞を読むような習慣は無いのですが、日本語の新聞だと物足りないことも多いので、飛行機に乗ったときなどは、あえて英字新聞を選ぶことがあります。
今にして思えば、それは”Sensuous”発売前後の、プロモーション的な露出であり、普通の音楽雑誌などにも、小山田氏が、沢山取材されていた時期のはずですが、私はその新聞しか目にしませんでした。
インタビューそのものより、私が興味を引かれたのは、そこに”コーネリアスは、海外で、アルバムが30万枚も売れる、日本の輸出品のひとつ”と書かれていたことです(文面はうろ覚え)。
仕事で年に数回はヨーロッパに行く機会がある私は、90年代中期以降、ピチカート・ファイヴやDJ KRUSHなど、日本発の音楽が、ヨーロッパでウケている状況は、知っていたつもりです。しかし、オリジナリティが重視される海外では”ジャミロクワイの上手なパクリ”が、30万枚のヒットになることは、あり得ません。
つまり、私はその時点で”コーネリアスって、海外でもウケてるんだ。へー、不思議”と思ったのです。その時は、そこから先の興味は、持ちませんでした。
その少し後、ある企画の下調べで、日本のDJ・クラブ文化の資料を探していました。その一環として、近所にあるTSUTAYAに行き、参考になりそうなCDを、片っぱしから借りていました。ある日、色々見ている中に、コーネリアスの”Point”があったのです。
2001年に出たCDですから、その時点でもう5年経っているわけで、私の元には、まったく情報が届いていませんでした。私は、前述の英字新聞を見ていなかったら、そこでも借りなかったかもしれません。
軽い気持ちで借り、事務所に戻って、これまた軽い気持ちで聴き始めたところ、CDの、いわゆる”どアタマ”から、完全に私はヤラれました。後でそれは、ソフトウェアのバグで、アプリケーションが暴走し、録音した音がグチャグチャにツギハギになったものを、あえてCDの1曲目に入れたものだ、ということを、美島さん本人から聞くことになったものなのですが…。
音楽評をする場ではないので、控えますが、とにかく、2006年に初めて聴いた”Point”には、10代で色々な音楽を聴いていたとき以来といってもいいほど、気持ちが動かされました。そこには”ジャミロクワイの上手いパクリ”とは、まったく別の、世界でどこにも無い音、しかもポップ、しかも日本語で歌っている…。
いったん好きになると、何でもハマるタイプの私は、ちょうどこの頃”Sensuous”のライブツァーが始まる前段階だったコーネリアスのライブを、機会ある毎に観に行くことにしました。渋谷、アップルストアでのインストアライブ、代官山Unitでのシークレット(Xornelius名義)、同じくUnitで、バッファロードーターが主催のライブ(Sensuous Things名義)…。
いわゆる”普通のライブ”ではないものも、かなりの確率で観に行っていたわけです。Sensuousのツァーが始まってからは、東京はもちろん、名古屋、大阪、高松、まで観に行ったぐらいです(どんだけヒマなんだ!)。高松のような都市だと、ハコが小さくて、とても良い近さで見られるというメリットもあります。
長くなってきたので、ひとまず、この辺で…。
写真は、昨日(6月21日)のレコーディング@目黒B2スタジオ。コンプを調整する美島さん。
投稿情報: 2011/06/22 カテゴリー: MISHMASH*紹介 | 個別ページ | コメント (0)
まだ何もしてないのに自伝かよ!みたいなタイトルで、すいません…。必ず聞かれる話ですし、自分でもディテイルは忘れちゃいそうなので、今のうちに書いておきます。
プロジェクトMISHMASH*が始まったきっかけは、やはりコーネリアスでした。2009年の11月、大井町にあったオーディオ・ミュージックバーonpaが(2011年4月に閉店)mixi上で、”コーネリアスのSenseousアナログ版を、高音質で聴く会”をやります、という告知をしていました。
その店には、行ったことが無かったんですが、JBL(スピーカ)、マッキントッシュ(アンプ)など、誰が見ても高そうなwオーディオが置かれたバーで、元々オーディオ好きで、コーネリアスは”超”がつくほどのファンだった私は、興味をひかれ、こんな書き込みをしました。
”どうせなら、24bit 96kHzのファイルが聴きたい”
これには、詳しい説明が必要ですが、ごく簡単に書きます。24/96というのは、デジタル音源のスペックを表す数値です。普通の音楽CDが16/44.1なのに対し、24/96は圧倒的に情報量が多く、解像度も高く、クリアな音が聴ける(はずな)のです。
ここ数年、ミュージシャンの多くは、24/96あるいは、それ以上のスペックで録音をしているので、音楽制作時には、CDより格段にいい音質のデータを扱っているわけです。コーネリアスも、"Senseous"から、24/96で制作しているので、制作スタッフは、当然、そのファイルを持っているわけです。
私が、上記の書き込みをしたのは、まぁ、あまり深く考えずというか(すいません)、語尾に”なんちゃって”がつくような気持ちで書いていたんでしょう(多分)。その時は、美島さんのことも、よく知りませんでした。
といっても、美島さんが"from Nakamerugo"というmixiネームで、”コーネリアスのスタジオからお送りする食事日記”をアップしているのは、知っていました。ファンとはいっても、ミーハー的な部分は皆無な私は、”食事日記はともかく、新譜を早く出して〜”くらいに思わず、美島さんの書き込みは、ほとんど見ていませんでした。
ただ、”サウンド&レコーディング”などを見ていて、美島さんが、コーネリアスの音楽制作には欠かせない、小山田氏の右腕的存在だということは、認識していました。
細かいことは忘れましたが、私がmixiに書いた”24/96のファイルが聴きたい”という書き込みを、美島さんが見て、なんとonpaのコーネリアス・イベントに、門外不出の24/96ファイルを持って現れたのです。
私は、初めて聴く24/96の音質にも、オーディオ感が変わるくらい衝撃を受けましたが、音楽としての"Senseous”の素晴らしさにも、その時、あらためて感動しました。そして、全く初対面の美島さんをつかまえて、一滴のアルコールも抜きで、興奮して”コーネリアスは、いかにスゴいか”について、しゃべりまくったのを、よく覚えています。
私にとっては、小山田圭吾さん本人より、むしろサウンド・プログラマである美島さんの方が、世間的に知られていない分、ある意味ネ申というか、コーネリアス・サウンドの鍵を握っているような、そんなイメージでした。
写真は、2009年11月10日、私が最初に美島さんと会った、大井町onpaで撮影した、オーディオ・アンプ(McIntosh)。記念写真を撮る趣味はないので、美島さんのことは撮っていない。
投稿情報: 2011/06/20 カテゴリー: MISHMASH*紹介 | 個別ページ | コメント (0)
えー、サイト管理人の桝山(マスヤマ)です。
The Man Behind Corneliusというウェブサイトで、コーネリアスのプログラマ、エンジニアの美島豊明(みしまとよあき)さんに、話をうかがって、記事を載せる、ということを2010年の09月くらいからやっていました。
12月くらいから、更新が途絶えがちになっていたんですが、その間、何をしていたかというと…。
美島さんと私が組んで、音楽制作プロジェクトを始めることになったのです。意外な展開に、自分でもビックリですw。
2011年の年明けから準備を始め、ある女性(多才な美女!)を最初のプロジェクト、ヴォーカリストとして迎え、2011年03月15日からは、三ヶ月間、ほぼ毎週レコーディングをやってきました。
作・編曲・音楽プロデュースが美島さん、作詞・トータルプロデュースが桝山、ヴォーカルがXXさん(まだ書けません、みんなビックリするような人です。お楽しみに)という3人で、ほぼすべてを作っています。
美島さんのソロ・プロジェクトという面が強いのですが、コンセプト作りや歌詞に、私自身が大きくかかわっていること、また、信頼できる友人からのアドバイスもあり、プロジェクト名(ユニットというと、パーマネントな感じが強いので、プロジェクトの方がしっくりくる)を、単独でつけることにしました。
プロジェクト名は、二ヶ月くらい、かなり悩んだのですが、”MISHMASH*”(ミッシュマッシュ*)に決めました。由来は”美島氏(ミシマシ)”ということですw。マスヤマのマスが後半部分とも取れます。最後のアスタリスク(*)には、”スターリング”と読んでもらって、ヴォーカリストの名前がその後に入ります。
名前が決まったのは、つい昨日(6月19日)。レコーディングの後、アートディレクションをしてもらうOさんが来てくれていたので、そこで再考し、連絡ツールとして使っているFaceBook上で、美島さんにもOKもらいました。つまり、こうしてプロジェクトについて公開できることになったわけです。
曲は、もう数曲できていますが、メジャーデビューを目指すのではなくインディーズで活動します。その理由は、単純に”自分たちで自由にやりたい”からです。
世界で賞賛されているコーネリアスの(ほぼ)全作品を手がける、美島さんによるプロダクションですから、メジャーで出てもおかしくないクオリティは、(手前ミソですが)当然のようにクリアしています。しかし、ここで書くまでもありませんが、音楽を聞くことのスタイル、ビジネスモデルは、激変しています。
Twitterやブログで知り、YoutubeやUstreamで見て、ライブに行ってみるというようなスタイルが普通になって、もう数年経っています。そんな時代に、自分たちの作った音楽を、どう広めてゆくのか?それは、自分たちで決めたいと、美島さんも私も、強く思ったのです。
ミッシュマッシュ*は、音楽を作るプロジェクトであると同時に、音楽をどう世の中に伝え、楽しんでもらうのかという、”伝え方の実践・実験”プロジェクトでもあります。ちょっと大げさかw。
肝心の音ですが、2011年の内には、何らかの形で聴いていただけるようにします。下の写真は、2011年3月15日、最初のレコーディング時。
大震災の4日後、予定をキャンセルしようとかと思うくらい、ショックが残っている時期でした。今から考えれば、福島で原発が水素爆発を起こした時期でもあるのですが…。写真は、これ一枚しか撮っていません。加工もしていないので、元々が、こういうフォーカスの合わない写真なのです。撮った私の、その時の気分が、反映されているのかもしれません。
2011年03月15日 ”M02レコーディング” 目黒B2スタジオ Photo by MASU_YAMA
投稿情報: 2011/06/20 カテゴリー: MISHMASH*紹介 | 個別ページ | コメント (0)
コーネリアスが全面プロデュース、もちろん美島さんも全面参加の”salyu × salyu / s(o)un(d)beams”。2011年3月の発売予定が、震災の影響で延期され、ようやく昨日(2011年4月13日)発売になりました。
そして明日(2011年4月15日)には、イベントで何度もお世話になった、大井町のaudio music bar Onpaが閉店してしまいます…。以前から、そのような話を聞いていなかったわけではないのですが…。実は、このウェブサイトを作るようになったきっかけも、私(桝山)が美島さんとOnpaで会ったことなので、個人的には、とても残念です。オーナーのIさん、お疲れ様&ありがとうございました。
本来であれば、発売直後になるはずだった、Onpaでの”s(o)un(d) beams”試聴イベントを、3月27日に行いました。メインは美島さん持参の24/96ファイル。
例によって、参加していただいた方のツイートを、いくつかご紹介。
@oshioki ぶるぶるさん
@MASU_YAMA イベント泣けちゃいました。この時代のこの時に、この音に出会わせてくださってありがとうございます!またぜひ参加させてください!
@sato3104 SATOSHI KATOU(加藤聡)さん
堪能しました。続きをの歌詞がめちゃよかった。RT @MASU_YAMA: コーネリアスのpgm美島さんを迎えての、Salyuナイト@大井町Onpa、24/96ファイル。音質は、もちろん最高なんだけど、これ以外の音質で聴いてないので、比較できないw。
@polygra てらさわ さん
salyuの前知識ないまま来てみたんだが、おもしろい歌い方するなーと、というかこれ、クルーエルグランドオーケストラのfamilyのコーネリアスremixの正式アップデートな感じがするな
@gamme TAKIGUCHI gamme さん
こんばんはー、Salyu聞きにきましたー (@ ONPA) [pic]: http://4sq.com/en9HKO
@okc37 o.k.c. さん
s(o)un(d)beams、コーネリアスプロデュースっていうより、コーネリアスとsalyuって感じ。drop明るくした感じのやつとか、波の音とか。かなりコーネリ濃度高い。すごい。
@nurumo にしやましずか さん
@MASU_YAMA @separate_stem @technorin お疲れ様でした。Mirror Neuroticよかったと思います。リーダーのギターの存在感はデカイです!
@sato3104 SATOSHI KATOU(加藤聡)さん
salyu×salyuもよかったけどなんだかんだ最初の一音でやっぱいいわ〜って思いましたね。RT @technorin: Salyu ナイトじゃなくなりました、、、コーネリアス 96/24音源ナイトです、、、、
そして、4月4日が誕生日の美島さんに、サプライズで、みんなからケーキをプレゼント!
美島さん、照れながらも嬉しそうですw。労作な似顔絵つきwケーキ作成は、吉祥寺のカフェユッカさん(@cafeyucca)。
皆さん、ご参加ありがとうございましたー。
企画・コーディネイト:@MASU_YAMA
投稿情報: 2011/04/14 カテゴリー: 美島さん・出演イベント | 個別ページ | コメント (0)
”Sensuous"の24bit/96kHzファイルを、いいオーディオシステムで聴いてみたい!という主旨で2010年10月に始まった、美島さんのコーネリアス音源・DJイベント。11月はリマスターの発売に合わせて”Fantasma"だったので、今回のテーマは”Point"です。
といっても、アルバムを単に流すだけではなく、世界じゅうで美島さんしか持っていない、門外不出の極秘ファイルがド頭にプレイされ(しかも参加者全員が爆笑するような音声ファイル、内容は書けません…)、ディープ度は一気にマックス。
”Point"制作時のよもやま話については、すでに美島さんに取材済みなので、またここのサイトで書いていきますが、オーディオ的におもしろかったのは、美島さんが、今回のDJイベントのために、全曲あらためて聴きなおしてみて、新たな発見があったという話。
それは、”録音に1年くらいかけているから、最初の頃に録った曲より、後の方で録った方が音質がいい”ということだそうです。耳に自信がある方、"Point”のどの曲が後の方で録音したのか、あててみませんかw。もちろん、アルバムの曲順と制作順は、基本的に関係ありません。
"Point"は2001年発売ですから、制作はその前、つまりもう10年以上前なんですよね。音楽制作の技術や手法が激変した時期ですから、美島さんも小山田さんも、制作しながら進化してたわけですね。
"Point"の最後は、生ピアノのシンプルなコードがガーンと鳴って終わるんですが、その後、1分くらいは音声が続いています。それは、生ピアノの残響が、録音現場で聴き取れる間は、フェイドアウトをせずにマイクをオンにしたまま、録音を続けていたそう。
ピアノの音が減衰して行くにしたがって、録音時に必ず残ってしまうホワイトノイズが増えていき、最後の方ではスタジオでの小さい動きの音が聴こえています。そして、最後の最後、ピアノの前に座っていた小山田さんが、イスから”ガタッ”と立ち上がる音で終わっています。今回、ONPAの高音質&大音量で聴いてみて、よーーーくわかりました。
"Point"は、制作時に24/96で録っていない(まだそういう時代ではなかった)ので、16/44.1というスペック。今回プレイしたのも、市販のCDと同じ質のはずなんですが、美島さんが持参したファイルは”工場に納品する前のもの”だそうで、スペックではなく、経験的には音質がCDより良いそうです。
"Point"の後は、これも美島さんしか持っていない24/96でコーネリアスが参加している新しめの曲を。個人的には、最後にかかった某曲の、オリジナルとはコードをまったく変えてしまうアレンジが、かなりおもしろかったです。AORというかジャズ的なコードの印象。あのヴォーカリストに!
で、いつも思うんですが、ダンスやラウンジでのトークがメインではなく、”音質”がウリのこのDJイベント。”オーディオおたく”のための、一般人には理解しにくい内容と思わがちかもしれませんが、参加者のほとんどは、24/96といわれても、何かわからないような方々、つまり”音楽ファンではあっても、決してオーディオマニアではない”タイプです。
参加者の方のツイートから…
polygra さん:つか11人の参加者のうち、女性8人というのも何だかすごい。ある意味ピュアオーディオの世界で、男性向けのイベントだと思うんだけどな。コーネリアスによって入口障壁が下がっているのか。 #2496cornelius
女性が多いのは、もちろん美島さんがモテるからですがw、リピータが多いのもこのイベントの特徴で、音楽好きであれば、自分の好きなアーティストの曲を”いい音質”で聴いたら楽しい、ということは、一回でも体験すれば、充分に伝わっているのかなと思います。リピータの方は…
pandachopanda さん:@MASU_YAMA 今日も濃い内容で面白かったです。参加出来て良かったです。ありがとうございました~。
もちろん、初めての方からも…
SongZooe しー さん:大井町music bar Onpaにて、コーネリアスを24bit 96Khz音源で 聴く会に行くことができた。(エンジニアの美島さん選曲)あんな素晴らしい音で物凄くレアな音源まで聴くことが出来るなんて光栄でした!ありがとうございました*また行きまーす。
oshioki ぶるぶるさん:@MASU_YAMA コーネリアスナイト、真っ正面の特等席で聴かせていただきました!最高です☆ありがとうございました〜♪
…というツイートをいただいてます。一回に10人くらいしか体験できないので、あまり広く知られるのも困るんですがw、美島さんと直接話せるオフ的な場でもあるので、ネタと美島さんのモチベーションが続く限りwは企画したいと思います。皆様、ありがとうございました。
以下は、audio music bar ONPAのオーナーIさんのツイートから、おもしろいのを抜粋w。
technorin ONPA: コーネリアスナイトに限り女子率が異常に高いONPAです、、、しかもかわいい、、、
technorin ONPA :うおー、セットリスト見せられねーし、、、ありえんリミックスとか、、、、
technorin ONPA: あぁ、生きてて良かった、、、てか店やってて良かったぁ、、、、
technorin ONPA :なんだか、美島さんの持ってきたファイルの方が、リッピングしたのより、格段に音がいいのは、気のせいだろうか、、、
technorin ONPA :って美島さんに聴いたら、確かにオリジナルデータのCDにプレスする前の物の方がなぜか音がいいんだよね。デジタルなのに不思議だよね。とのこと、、、、今日は、デジタルの奥深いところまで到達した。貴重な体験だ、、、
企画・コーディネイト:@MASU_YAMA
投稿情報: 2011/01/30 カテゴリー: 美島さん・出演イベント | 個別ページ | コメント (0)
えー、サイト管理人のマスヤマです。更新が遅れまくっていて、すみません。2月には、かなりのボリュームでお送りできる予定です。
今回初めて、文字起こしではなく、ラジオっぽい感じで5分くらいだけ近況をうかがってみました。
コーネリアスのプロデュースによる、Salyuの新譜情報サイト。Salyu x Salyu
"Fantasma" 制作時に”ハンダ付けマン”が起こした事件!?
桝山:2010年11月に、”Fantasma”のリマスター版が出ました。アルバム1枚のみの通常盤と、CD2枚+DVDの初回限定盤。マスタリングに関する、専門的な話は、後でうかがうとして、まずは1997年の”Fantasma”オリジナル盤、制作当時の逸話とか、印象に残っていること、ありませんか?
P010 (2003年4月)
美島:うーん、何だろう…。今回の”初回限定盤”に入ってるブックレットでは、僕もしゃべっていて、多少書いてあるんですが、僕のローディ(アシスタント)が全然使えないヤツだったっていう(笑)、小山田さんの弁当食っちゃうし(笑)。
桝山:ローディさんというと、一般にはライブのために楽器や機材を運ぶために必要な人手、っていうイメージですが。レコーディングでもローディが必要だったんですか?
美島:当時は、外のスタジオも使っていたし、機材の移動がけっこうありました。まだ機材の量も多かったし、ローディ君が常についてました。でも、勝手に人の弁当を食ったりしやがって(笑)。
桝山:それって、能力の問題っていうよりも人として …(笑)。
美島:そう。今でも、小山田さんと”Fantasma”のことを思い出すと、一番覚えているのがそのことで”あいつ、俺の弁当食いやがって”って…。
桝山:食い物のうらみは恐ろしい(笑)。それって、人生においてあんまり経験しないですからね。
美島:アイツは常に、なんか食ってたよなと(笑)…。
桝山:それは すぐにクビにしたんですか?
美島:いや、そいつは一つだけ特技があって、ハンダ付けがスゴい。
桝山:それ、重要ですね(笑)。
美島:その後、コーネリアスがワールドツアーに行くじゃないですか、その時にケーブルとか、沢山作らないといけなくて、そいつがだいぶ活躍しました(笑)。
桝山:ハンダ付けマンとして(笑)。
美島:ハンダ付けマン。今でも、ヤツの作ったケーブルが現役で動いてます(笑)。
桝山:その方、今は何してるんですか?
美島:わからないです。名前…なんつったっけな?
桝山:あ、無理に思い出さなくても大丈夫です。ただ、名前が書いてあると、ご本人がこの記事を見るかもしれないじゃないですか…。でも、ハンダ付け重要ですよね。早くて、上手くて…。
美島:上手かったですよ〜。うん。
桝山:ケーブルに限らず、電気使う音楽やってると工作みたいな作業って必要ですよね。なんだかんだで。他に”Fantasma”では、何が大変だったんですか?録音の技術的なこと以外だと。
美島:曲をつなげて作るっていうのが。初めてだったのかな〜。最初から、そういうコンセプトだったんですよ。全体的に。
桝山:それは、何か理由があったんですか?
美島:まぁ、よく言われることですが、ビーチボーイズの”ペットサウンズ”を意識してるんじゃないかな〜。
桝山:ビートルズの”ラバーソウル”に強く影響を受けたのが”ペット・サウンズ”で、それを意識したのが”Fantasma”という流れになりますかね…。これは、あえて音楽評論家的な表現で言うと、今のコーネリアスにつながるアルバムって、やっぱり”Fantasma”だと思うんです、海外での発売もここからだし、最近のライブでセットリストに入る曲も多いし。ファーストやセカンドからの変化は、制作当時、感じましたか?
美島:そうですね。それまでは、色々と、これパクってみようかっていうのがあったけど。
桝山:おっと…。それ、言っていいんですか?
美島:え?いい…んじゃないんですか。このレコードをサンプリングしてみようか、そういうことですから。それが無くなって、アーティストの内面が出てきている感じになってきたと思いますよ。
桝山:なるほど。乱暴を承知で比較すると、ビートルズだって最初はロックンロールのカバーバンドから始まって、後から発表されたレコード・デビュー前のオリジナル曲って、それほどスゴくはないですよね。最初のシングル…何でしたっけ?
美島:んー、”Love me do”。
桝山:あれ、ジョージ・マーティンは”ジョンのハーモニカ(ハープ)が良かった”と言ってるそうですが、あえて言えば”うわー、これはスゴい!”っていう程じゃないですよね。実際、発売当時のチャートではイギリスでも17位までしか行かなかったし。
美島:あれは、まぁ、普通に…うん。
桝山:で、やっぱりその次のシングル”Please Please Me”は、今聴いてもスゴいというか、ドッカーンと爆発した感じがありますよね。
美島:そうですね。”Fantasma”もそういうところがあるから。みんなが色々言ってくれるのかなという気がします。ファーストやセカンドよりは、全然評価が高い。
桝山:…ですよね。作られていたご本人達も、そういう手ごたえはあったんですか?
美島:スゴいかとどうかは、ちょっと判らないけれど、今までと違う感じだなというのはありました。
桝山:どこかのインタビューで見たんですけど、ツェッペリンの”Stairway To Heaven(天国への階段)”あるじゃないですか。ロバート・プラントだったかな、あれは、やっぱり作ったときに、自分たちでも”スゴいもの作ったな”という感触があったと言ったそうです(桝山註:出展不明。どなたかご存知であれば、教えてください)。
個別楽曲解説・”MIC CHECK”・”MICRO DISNEYCAL〜”(part 1)
では、ここからは”Fantasma”の一曲一曲について、思い出せる範囲でコメントいただきたいと思います。
美島:えー!一曲ごとかぁ。覚えてないんだよなぁ…(笑)。
桝山:まぁまぁ。小山田さんのコメントっていうのは、あちこちに出てますが、美島さんのは貴重なので…。まずは”MIC CHECK”。あれは、私も 90年代初頭に何度か会ったことあるんですが、アーティストの藤原和通さんが作った、ダミーヘッド型マイクですよね。3Dで音が聴こえる。
美島:そうですね。あのマイクは録音するのが大変だった。最初、コンピュータやマルチトラックレコーダ、ヨンパチ(48)で録ろうと思ったら、うまく録れないんです。DATウォークマンに、ミニピンケーブルをつないで録ったのが一番良かったんで、それを使いました。
あのマイクすごい特殊で そういう風にやるとうまく録れないんですよね。だから、DATウォークマンにミニピンケーブルでマイク繋いで録ったのが、一番よかったんで。DATウォークマンで録ったのを覚えていますね。
桝山:最近、映画やTV受像機では3Dが話題になってますけれど、音の3Dって、あまり流行らないですよね。ネタとしては面白いけれど、音楽的には、そんなに要らないかなと…。
美島:そうそう。だから、”Fantasma”でも、あの冒頭のところしか使ってないですよ。
桝山:なるほど。でも、まぁヘッドフォンで聴いてください、っていうのはあったんですよね。
美島:そうですね。うん。
桝山:それはやっぱり、パンニングや音の定位に…
美島:凝りだした頃だからですね。
桝山:なるほど。個人的には”Fantasma”リマスター、初回限定盤DVDに入っている、”MIC CHECK”のライブが面白かったですけどね。あぁ、これライブでやってたんだって。
美島:”あ、あ、あ、聴こえますか?聴こえますか?”から始まりますからね(笑)。
桝山:ライブ本番なのに、今チェックしてるぞ、みたいな(笑)。で、次は”MICRO DISNEYCAL WORLD TOUR”。これは、アルバム全体を象徴するような曲ですよね。
美島:そうですね。
桝山:なんかよく言われている比喩は、”オモチャ箱をひっくり返したような…”
美島:まぁ…そうですかね。(曲を聴きながら)あぁ、小山田さんがタイトルで悩んでいたのを、ちょっと思い出したな。ホントは、Disneyっていう単語をそのまま使いたがっていたような気がするんだよね。
桝山:あー。
美島:うん。でも、それ、ダメでしょ(笑)。絶対ムリだから(笑)。それで”Disneycal”になったような気がする。確か…。
桝山:この曲、けっこう複雑ですよね。私なんかのイメージだと”オーケストレーション”に近いから、どうやって作ったのか、とても興味あるんですけど。
美島:どうやってやったんだろう…。あ、でもオケ入ってますよね、ストリングスとか、そのストリングスの譜面を書いたのは覚えているな…。プリプロの時に、シンセでシミュレーションして、こんな感じで行こうって決まったから。
桝山:シンセでシミュレーションする前の段階はどんな感じなんですか?楽譜があるわけでもないし…。”パララッ、パララッ、パララッ”とか歌ってる訳ですか?
美島:言ってたかな〜? 覚えていないんだよな〜。ん〜。あぁ。あとこの曲、シンセは全面ミニムーグを使ってます。ミニムーグにはMIDIがついてないから、CV(Control Voltage)に変換する機械でやってました。
桝山:あー、MIDI規格が出る前は、CV・GATEで音源をコントロールしてた…。
美島:そう。それで、ミニムーグって日にちが経つと音が変わっちゃうんですよ。だから、音を作って”これだ”と決めたら、すぐに録ってたな。ちょっと思い出しました。
桝山:”音が変わっちゃう”というのは?
美島:だから、フィルタの感じとかが。やっているうちに少しずつ変わってきちゃって。
桝山:ナマモノって感じ?
美島:ナマモノって感じです(笑)。
桝山:それは、電源の状態によったりとかするんですかね。あとは温度とか、マシンの機嫌とか(笑)。
美島:(笑)何かわからないんですけど、変わるんですよ。
桝山:だから、”この音が欲しい”と思ったときに録音しておかないと、二度と録れないって感じですね。
美島:うん。”感じが変わっちゃうから…”って言って録ってました。
桝山:今でも使うことあります?ミニムーグ。
美島:いやぁ、今はもう使わないですね〜。Logicの中に入ってるシンセでやっちゃってますね〜。うん。
桝山:(”MICRO DISNEYCAL WORLD TOUR”の0'40”付近を聴きながら)曲作りの過程をしつこくうかがいたいんですが…。ギターなら、小山田さんが自分で弾いてみて”こういう感じ”と説明するのはわかります。でも、こういうスキャットというか”ランパンパンパー”とか歌ってて、他には自分で演奏しない音が入ってるのは、どうやって…。
美島:仮歌を歌ってましたね。うん。あ、で、これはアレだ、ドラムがループだ。最初のところのリズムが。この曲は、結構、ネタ持ってきてますね。
桝山:それが、後から権利関係をクリアするのが大変だったってというヤツですよね。
美島:そうですね。うん。
桝山:それは全部、記録を取ってあるんですか?
美島:ポリスターのディレクターの長井さんがずっとこう”今の、今のは何ですか?何ですか?”って言ってたような気がする(笑)。
桝山:(笑)あぁ、そこ大事ですからね〜。じゃ、録音にもレコード会社の人がベタについていた…。
美島:ええ、ベタについてますよ。
桝山:そうですか。へ〜。それは、今も?
美島:今はいないです(笑)。
桝山:ですよね〜。ああ、この頃は外スタだから。
美島:外スタも使ってるし、プリプロもしてるし、プリプロは”いついつやる”っていうスケジュールがちゃんと出てたから…。これの時はまだアルバムの発売日とかも決まっていたんじゃないかな〜。だから、スケジュールがキツキツで、最後のマスタリングの時には、みんなデロデロだったような気がするんだよね〜(笑)。
桝山:レコード会社の方は、その意味で、ケツを叩く係りみたいなものでもあるわけですね。
美島:…です(笑)。
桝山:それ、今居たら大変ですものね。
美島:”いつ、やるの?今日、何してるの?何もしてないじゃん…。またYouTube?”…みたいな(笑)。
桝山:(爆)こ、これ、書いていいんですか?
美島:いや、わかんないけど(笑)。
桝山:面白い!(笑)担当者の方、大変でしょうね〜。
美島:そうですね…。でも、自分のスタジオを持ってると、そういう風になっちゃうのかな〜。
投稿情報: 2010/12/11 カテゴリー: インタビュー・コーネリアス関連 | 個別ページ | コメント (0)