好きなところ:
- イタリア人の温かさ、愛情深さ。良くも悪くも自分の感情に正直なところ(何を考えているかわかりやすいので、対処しやすい)。人を慰めたり、喜ばせたりするのが天才的にうまい。楽しむこと・楽しませることが大好きで、人生を生きるということを達観している。イタリアでいちばんすごいのは、この強く明るくしたたかな「人のパワー」なのではと思います。
- 過ごしやすい気候(ローマの場合)。湿度が低く(近年はそうでもありませんが・・・)夏でも日陰ならわりと涼しく、冬も太陽が出ていればポカポカするぐらい。気候はその土地に住む人の気質に大きく影響しますが、ローマの人が寛容なのは、このおおらかな気候も理由ではないでしょうか。
- 大きな町も小さな町も、都市も田舎も景色が美しく、見飽きない。いくらでも町をみながら歩ける。美しい景観の中に身を置いていると幸せな気持ちになる。
- 食べ物が美味しいこと。野菜はしっかり野菜の味がする。私の好きな、チーズやパン、クッキーなどの種類が豊富。ワインが美味しい。ジェラートが美味しい。オリーブオイルが美味しい。・・・(以下延々続く)
嫌いなところ:
嫌いなところは、いまではかなり考えても思い浮かびません。最近は物事を嫌ったりイライラしたりすることがほとんどないというのもありますが、わたしがイタリアでは外国人という、一歩引いた立場で居ることが可能なのが大きな理由でしょう。
イタリア人の友人が増えるにつれ、彼らのなかに溶け込んだような錯覚を持ち、彼らといっしょになってイタリアの政治や事件などに怒ったり憂えたりしていた時期もありました。が、「イタリアがいい」「いや日本がいい」という二元論を超え、どこにいても「わたしはわたし」で居ることができるようになったとき、「イタリア社会に溶け込んだ外国人」ではなく「日本人だけど場所にとらわれないわたし」という目線で物事を見るようになりました。
強いていえば、スーパーのレジで、列ができているのに一向に急ぐ様子もやる気もないレジ打ちのお姉ちゃんにイライラするぐらいでしょうか。でも官公庁や銀行でどんなに待たされても(最近は覚悟の上で本持参で行きますが)、どんなに政治が腐敗していても、やはりわたしのイタリアへの「愛」のほうが上回るのです。(岡田直子)
↓バチカン・サンピエトロ広場すぐのカフェで友人と”アペリティーボ”(”食前酒”の意味ですが、イタリアやスペインでは、夕食が20−21時スタートなので、その前の18-19時くらいに軽食+1杯飲む習慣があります)。
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