”イタリア男性ってどうなの?”(ここにも記事)への、岡田コメント
イタリア人男性は料理がほんとうに上手ですよね。わたしの知っているカップルの99%が、男女のうち男性が料理担当(お手伝いさんが料理するのでなく、男女のどちらかが料理するような家庭では)。それも週末だけなどではなく、毎日です。母親が腕によりをかけてつくる料理で育つので、舌が肥えるのも当然。イタリアのマンマの料理ってほんっとうに美味しいですもんね。もともと上手なうえに、愛情がたっぷり入っている。
そしたら美味しいものしか食べられなくなるし、好奇心旺盛な彼らだから、自分でやってみたくなるのかな。
男性の料理は女性のそれとまた違い、ダイナミックさとこだわり、妙な繊細さがあって、わたしは大好きです。彼らが凝りだすとそれはすごい。女性とまた違ったセンスがあります。
毎日するかどうかは別にして、料理ができない、というイタリア人男性はいままで一人しか見たことがない。それは最初につきあった彼。でも彼もその後上達しているかもしれませんね。・・・と彼の名誉のために言ってみた(笑)。たぶんしてなさそう。
初めて留学してホームステイしたのが、30代の若いカップルのお家でした。ご主人はほんとうに奥さんに優しくて、しかも頼りがいも行動力もある。奥さんは目の大きなはっきりした顔立ち、腰まで波打つ豊かな黒髪の、典型的地中海ゴージャス美人。芯が強く太陽のように明るく、ご主人の強い愛情を一身に受けて、安心して外の世界で自分の仕事で活躍できる。
ご主人が毎日つくる料理は、これがもう何から何まで美味しい。彼のカルボナーラは絶品で、わたしの大好物がカルボナーラなのは、この時の刷り込みのためです。
男性が女性を守り、愛情を惜しみなく注ぎ、女性が生き生きと輝く。自分の愛情のおかげで女性が輝いていることが、男性は嬉しい。この二人のカップルとしての姿は、イタリアに来たての私に強烈な印象を残しました。
男が男であることを、女が女であることを楽しむ。それを存分にやっているのが彼らですね。(岡田直子)